こんにちはフミです。
今回は前野 ウルド 浩太郎 (まえの うるど こうたろう)博士の『バッタを倒しにアフリカへ』という作品の紹介と感想です。
前野博士の自叙伝のような作品で、サバクトビバッタの研究のためアフリカのモーリタニアに行き、そこで出会うバッタを中心とした生き物や人々、日本との違いをまとめた作品です。
内容
あらすじ
子供のころ読んだ『ファーブル昆虫記』に感動し昆虫学者になることを夢見た前野博士は、博士号を取得するも職に困っていた。そこで人生を変えるため、蝗害の被害に苦しんでいるアフリカのモーリタニアに研究奨励金2年分を持って研究の旅に出かける。
登場人物
前野 ウルド 浩太郎 (まえの うるど こうたろう)
著者であり、本作の主人公。本作は前野博士の主観で物語が進んでいく。昆虫学者になることを夢見るも職にあぶれ悩んでいるときに人生を変えるためアフリカのモーリタニアに研究者として旅に出る。ミドルネームの「ウルド」はモーリタニアのバッタ研究所のババ所長から授けられた。
ティジャニ
前野博士のモーリタニアの相棒。前野博士の身の回りの世話や通訳、ドライバーなど様々な業務を請け負う。給料を多めに貰おうとするなど狡賢いところがあるが憎めない人物。
ババ所長
モーリタニアのバッタ研究所の所長。前野博士の良き理解者。
『バッタを倒しにアフリカへ』のここが面白い!
バッタの話
当たり前だが、本作ではバッタや虫の話がところどころに出てくる。正直バッタには興味がないが、著者のユーモアによってバッタの生態などの解説がすんなり入ってきてとても面白い。
モーリタニアの暮らしと現地の人々との交流
モーリタニアという余りなじみのない国での暮らしや人々との交流が面白いです。日本の常識が通用しないモーリタニアでの異文化交流は読んでいて面白いです。
著者のユーモアが溢れていて楽しい
本作は若き研究者である前野博士の自叙伝のような作品であるが、ところどころに彼のユーモアが溢れていて読んでいて楽しい。彼の昆虫博士になる以外のもう一つの夢は「バッタに食べられたい」である。そのために草にもした全身緑のタイツを着てバッタの群れに飛び込むなどのエピソードが面白いし、他にも不注意でサソリに刺された時のエピソードや、裏金ならぬ裏ヤギのエピソードも面白い。彼自身も少し変わったところがあり面白いうえに文才もあり読ませる文章のため読んでいてとても楽しめます。
感想
本作は新書大賞2018にも選ばれているほど人気の本です。